maku2clubのブログ

野鳥生命の循環

セッカ 前半

セッカ
 その昔 既婚の女性は歯を黒く染める「お歯黒」という習慣がありました


現代では消滅している習慣ですが 鳥の世界では口の中が真っ黒なお歯黒鳥


「セッカ」がいるのです。


セッカとは漢字では「雪加」と書きます スズメよりも更に小さく13㎝程


の身体で 黄褐色の身体には黒い縦班があります 雄雌同色で目立ちにくい


色合いの鳥なのですが 繁殖期の雄にはなかなか面白い特徴があり その一


つが口内が真っ黒なお歯黒がいるのです。


セッカは一夫多妻制ですので 一羽の雄は同時に複数の雌と番になって繁殖します 
イネ科の植物の葉と蜘蛛の糸を材料にして巣を作り 雌をは呼び込むのです 雌は
その巣に4~6個の卵を産みます。


2週間程で生まれて雛をを育てるのは もっぱら雌の仕事 雄は 複数の自分の巣
を守るために単身で頑張らなくてはなりません ヒッヒッヒッを囀りながら上昇 
下降する時は ジャッジャッジャと鳴き声を変えて降りて来て 自らの縄張りを
主張しています。
そして繁殖期を過ぎて秋風が吹くころになると セッカは大人しくなり 草むらの
中で ひっそりと静かに暮らします。